楽器ケース修理

今回は友人がオープンした楽器修理工房からサックスのケースを修理してほしいというご依頼を受けました。

ケース自体は木部がベースで作られています。

そこでメインは木工による修理を行います。本来は全部作り直したくなってしまうのが、私の性分です(笑)が、ビンテージ感をご希望とのことですのでそれなりの修理を行います。

まずは、現状のケースです。

欠落部分を整えます。

そして、合板厚さ9㎜を適当なサイズにカットして当ててあわせて加工し、欠けた部分は木端を加工して埋め、2液性のエポキシ系接着剤で固定します。

さらに段差や木端で埋められない部分は、フローリング傷修理用シュレックで埋めて、サンドペーパーで全体を仕上げ外観を整えます。

中側も接着状態を確認します。

次は合成皮革のシートをゴム系の接着剤で張り付けます。

同じような生地を探しましたが、アニマル系のこのタイプは見つかりませんでした。

内側もしっかりと巻き込んで固定します。

次は初めての皮細工。

6㎜間隔の菱目穴をあけて蝋引き糸で手縫いです。こちらは1㎜厚の本革です。

実際はケースの木部へ縫い付けられて作られていますが、ケースのコーナー部分にゴム系接着剤で固定します。

いい感じにできました。あとは奥側の金具です。

真鍮板0.5tを手加工します。ビンテージ感大です。

これを割りピン14㎜で固定して完成です。

できました。手作り感満載です。

大切な楽器をいつまでもご愛用していただけるように願っております。

おまけにBefore & Afterです。

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